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機材レビュー

今年もやってきた更新月、脱Adobeを毎年考える…

※当ブログはPRを含む記事を掲載しています。

気づけばまたこの時期がやってきました。
「Adobe Creative Cloud コンプリートプラン」の更新月です。

HAKONIWAの業務では、PhotoshopやIllustratorをはじめ、Premiere ProやXDまで幅広く使っています。
正直、Adobeがなければ仕事が回らないと言っても過言ではありません。
でも――更新月になると毎年必ず頭をよぎるんです。

「年間7万円、本当にこの金額を払い続ける価値があるのか?」
「もっと安くて同じことができるなら、そっちでいいんじゃないか?」

そんなことを考えては「いや、クライアントがAdobe前提だし…」と我に返る。その繰り返し。
結局毎年Adobeを更新しているのですが、代替ツールの存在は年々気になっています。
今回は、自分の作業環境で実際に触ってみた代替ツールをまとめてみました。

作業環境について

まず前提として、自分のPCスペックを紹介しておきます。

  • CPU:Ryzen 7 5800X
  • メモリ:32GB
  • GPU:Radeon RX 9070 XT

いわゆる“そこそこハイエンド”寄りのデスクトップ環境です。
このスペックを前提に、実際に試した際の動作感を交えて紹介していきます。

Photoshopの代替ツール

GIMP

昔から「無料で使えるPhotoshop代替」として有名なソフト。
簡単な写真加工やバナー作成で試しましたが、基本的な編集なら問題なくこなせます。
動作も軽く、うちの環境ではサクサク。

ただUIは独特で、Photoshop慣れしていると最初は戸惑うことが多いです。
商業印刷向けのカラーマネジメントも弱く、完全移行には不安があります。

Affinity Photo

セール時に購入して実際に使ってみました。
操作感はPhotoshopにかなり近く、レタッチ作業もRAW現像も快適。
うちのPCでは大きめのRAWデータもスムーズに扱えました。

ただ、.psdファイルを開いた際にレイヤーが一部崩れることがあり、クライアントワークでの互換性には注意が必要。
個人作業や自社案件なら十分使えるレベルです。

Krita

イラスト寄りの案件で試しました。
ブラシの描き心地はとても良く、GPUのおかげで追従もスムーズ。
ペイントやアニメーション制作には向いています。

ただ、写真編集の代替としては役不足。
Photoshop代替というより「デジタルペイント特化ツール」と考えたほうがいいです。

Illustratorの代替ツール

Inkscape

SVG編集で使用。動作は非常に軽快で、アイコンや簡単なベクター調整なら余裕。
ただし印刷データ向けのCMYK対応が弱く、商業用途では安心できない部分があります。

Affinity Designer

Illustratorに近い操作感で、UIも洗練されています。大きなベクターデータもサクサク動きました。

.ai完全互換ではないため、印刷所やクライアントがIllustrator前提の場合は厳しいですが、Webデザインやロゴ制作なら十分活躍できます。

Corel Vector(旧Gravit Designer)

ブラウザでも動作するのが大きな特徴。
クラウド保存にも対応しており、どの端末からでも作業できるのは魅力的でした。

ネット環境依存なのでオフライン作業には不向きですが、複数端末を使う人には便利な選択肢です。

Adobe XDの代替ツール

Figma

実際にUIデザインを作ってみました。
ブラウザベースとは思えないほど軽快で、共同編集もリアルタイムで反映されるのは圧巻。
PCスペックよりも回線速度に依存しますが、うちの環境では非常に快適でした。

Sketch

自分のMac環境でも試しました。
動作は軽快でUIもシンプル。直感的に扱える印象で、UIデザインに強い理由も納得。

ただし、業務のメインはWindowsなので常用は難しい。
Macをサブ機として持っている身からすると「部分的には使えるけど、仕事全体をこれに寄せるのは現実的ではない」というのが正直な感想です。

Premiere Proの代替ツール

DaVinci Resolve

無料とは思えない完成度。
特にカラーグレーディングはPremiere以上と感じるほど。

昔ノートPCで使ったときは重くて厳しかったのですが、今の環境(Ryzen 7 5800X+32GB+RX 9070 XT)なら4K映像でも快適に編集可能。
(1代前のCore i7 9800K+32GB+RTX 2080 Superでも余裕でした)
Premiereから移行するなら真っ先に候補に挙がります。

HitFilm

映像編集とエフェクトが一体化したツール。
GPUパワーを活かして派手なエフェクトもスムーズにプレビューできました。
ただ、英語UIがややネック。
慣れればかなり強力なソフトです。

Filmora

初心者向けの設計で、UIが非常にわかりやすい。
YouTube用の動画を簡単に仕上げるには最適です。動作も軽快。

ただ、プロ用途で細かい編集をしようとすると物足りなさがあります。

まとめ

実際にいろいろ触ってみて「Adobe以外でも十分やっていける」手応えはありました。
特にAffinityシリーズとDaVinci Resolveは、移行候補として本当に有力。

ただし、案件で「AIファイルでください」「PSDで納品してください」と言われた瞬間、やはりAdobeが必要になるのが現実です。
互換性の壁はまだまだ厚い。

結局、今年もAdobeを更新しました。
でも「いざとなれば移行できるツールがある」と知っているだけで気持ちはだいぶ楽になります。

数年後には「ついに脱Adobeしました!」とこの記事をリライトしているかもしれません。

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